不登校の子の「給食だけの登校」 小中学校の不登校35万3970人、国の給食費支援での扱い(2026年11月時点)
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2026年11月8日時点の情報です。
年表
出来事を日付順に見る(8件)
- 文部科学省が通知「不登校児童生徒への支援の在り方について」を出す。登校してきた時は保健室・相談室・学校図書館などを使いながら、徐々に学校生活に慣れていけるような工夫が大切、とする。確認済み[6]
- 文部科学省が令和6年度の調査結果を公表。不登校の小中学生は353,970人。不登校継続率は小学校71.7%、中学校77.1%で、どちらも前年度より下がる。確認済み[2]
- 国が公立小学校の給食の食材費を、自治体を通じて支える取組が始まる。確認済み[3]
- All About ニュースが、ある政令市が給食を食べない子への支援に「年間94日以上出席しないと対象外」という運用をしていたという話を伝える。報道[5]
- 文部科学省が市町村向けのQ&Aを追記・修正。給食を食べない子への支援の「やむを得ない事情の例」に不登校を挙げ、毎月数日の欠席のような細切れの場合は対象にならないとする。確認済み[4]
- 都内の公立学校のスクールカウンセラーの女性が、SNSのスレッズに、給食だけの登校を軽い気持ちで批判しないでほしいと投稿する(朝日新聞の報道による)。報道[1]
- 朝日新聞(withnews)が、この投稿と、投稿したカウンセラーの話を報じる。Yahoo!ニュースにも転載される。確認済み[1][8]
- Togetter 編集部が、この記事への反応の投稿をまとめたページを公開する。確認済み[7]
不登校の子が給食の時間だけ登校することをめぐり、2026年11月3日の朝日新聞(withnews)の記事をきっかけに議論が広がりました。文部科学省の令和6年度の調査で、不登校の小中学生は35万3970人です。2026年4月から国は公立小学校の給食費を支え、市町村向けのQ&Aは、長く給食を食べない不登校の子への支援を対象にできるとしています。朝日新聞、文部科学省・調査の概要、文部科学省・給食費
不登校の小中学生は令和6年度に35万3970人
文部科学省が2025年10月29日に公表した令和6年度の調査では、不登校の小中学生は小学校137,704人、中学校216,266人、合わせて353,970人でした。文部科学省は「小・中学校全体で353,970人(前年度346,482人)と過去最多となったものの、増加率は、小学校5.6%(前年度24.0%)、中学校0.1%(前年度11.4%)、小・中学校全体で2.2%(前年度15.9%)であり、いずれも前年度と比較して低下し、特に中学校の増加率は小さかった。」としています。文部科学省・調査の概要

児童生徒1,000人当たりの不登校の数は、平成26年度の12.1人から、令和6年度は38.6人になりました。不登校のうち、前の年度は不登校に数えられていなかった子(新規不登校)は153,828人(前年度165,300人)で、文部科学省は「9年ぶりに減少した。」と書いています。
この調査は、年度の間に30日以上欠席した子を長期欠席として数え、その中で不登校を分けています(令和2〜4年度の調査は、出席停止・忌引きの日数も合わせて30日以上の子を数えていました)。調査の注は、指導要録の備考欄に校長が出席扱いとした日数が書かれていても、その日数を欠席日数に含めるとしています。
朝日新聞(withnews)の記事と、その後の反応
朝日新聞は2026年11月3日6時50分、withnews の記事で、スクールカウンセラーの女性の投稿を取り上げました。記事は「都内の公立学校でスクールカウンセラーとして働く女性は10月、SNSのスレッズに「頼みますから、給食だけの登校を軽い気持ちで批判しないでほしい」と投稿しました。」「この投稿には2500以上の「いいね」がつきました。」と伝えています。朝日新聞
女性によると、投稿のきっかけは「給食だけの登校をする児童・生徒について、甘えだとか怠けだとか、保護者への誹謗(ひぼう)中傷の書き込みが伸びているのを目にした」ことでした。記事は、女性が体育・給食・行事・部活動などの「部分的な登校」を支援の手段の一つとし、「本人にとってほんの少しでも明るく見える道筋を一歩目として選ぶことで、心理的な安全性を保ったチャレンジができ、成功体験につながる可能性が高いと考えます」と話したと書いています。女性は、不登校が長くなるほど、子どもが教室に戻る不安や抵抗感は大きくなるとも話しています。一方で記事は、給食や行事など「楽しいことだけ来ている」「わがままだ」という批判があることにも触れています。記事が話を聞いたのはカウンセラーと不登校の子の母親で、同級生や先生の側の話は記事にはありません。
同じ記事は同日7時にYahoo!ニュースにも配信され、2026年11月8日時点でコメントは858件と表示されていました。11月7日15時30分には Togetter 編集部が反応の投稿をまとめたページを公開し、11月8日時点の表示数は58,947でした。Yahoo!ニュース、Togetter
取り上げる点
この出来事から、不登校がどれくらい続くのかの点を取り上げます
短い登校を戻る一歩と見る理由と、周りの子の負担を挙げる理由
立場ごとに、出典のある理由を同じ数だけ並べます。どれも普通の人の声で、左の列は朝日新聞の記事の母親の言葉と、はてなブックマークのTogetterのページへのコメントの要旨、右の列は Togetter に載った投稿の要旨です。Togetter の投稿は Togetter 編集部が選んだもので、投稿・コメントは意見の割合を示すものではありません。
| 出典 | 短い登校は戻るための一歩という理由 | 周りの子の負担・不公平感を挙げる理由 |
|---|---|---|
| 朝日新聞/Togetter | 小学4年生の長男が不登校という都内に住む母親「一度不登校になると、行く理由が必要になるんです。給食の献立表を見て、『食べたいメニューがある』といったポジティブな理由があれば、きっかけになる」 | 給食は、机を並べ、当番が食缶を運んで盛り付け、配膳して、みんなで準備している。それをせずに保健室まで運ばせたり、食べるだけの状態まで準備したりしているのは同じ年の子だ、という投稿 |
| はてなブックマーク/Togetter | 見てきた範囲では、給食だけの登校は別室で食べることが多く、友達が届けに来たり、調子がよければ自分で取りに行ったりする。学校とのつながりを保つ手段で、大切だ、というコメント | 大人から見れば給食だけでも登校するのは頑張っていることだが、同級生から見れば、勉強も早起きもせずに好きな時に来て給食だけ食べて帰るのはずるい、という子どもならではの感情でストレスになりうるので難しい、という投稿 |
Togetter には、担任の先生に給食だけでもと誘われて何回か連れて行ったが、その後は行けなくなった、という保護者の投稿も載っています。同じまとめには、どちらの気持ちも否定せず、食べる場所を教室か別室か選べるようにしたり、先生が間に入って配膳の負担を調整したりと、大人が仕組みで摩擦を防ぐ、という案の投稿も載っています。周りの子の側の声を取材した報道や、同級生に聞いた調査は、このページの出典にはありません。
投票
投票前の年度に不登校だった小中学生のうち、次の年度も不登校に数えられる子は、半分より多いと思う?
実際は文部科学省の令和6年度の調査(2025年10月29日公表)では、前の年度に不登校に数えられた子のうち、この年度も不登校に数えられた子の割合(不登校継続率)は、小学校71.7%、中学校77.1%でした。小学校と中学校を合わせると、前の年度に不登校だった266,173人のうち200,142人で、約75%です(こちらで人数から計算。前の年度に中学3年だった子は卒業のため数に入っていません)。この割合は前の年度より下がっており、文部科学省は『小・中学校ともに前年度から低下した。』としています。なお、この調査の不登校は年度の間に30日以上欠席した子を数えた物で、不登校に数えられなくなった子が毎日教室に通うようになったとは限りません。給食の時間だけの登校のような部分的な登校が、この割合にどう関わるかは調査からは分かりません。 文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要」(令和7年10月29日、令和8年1月16日一部修正)
不登校継続率は小学校71.7%、中学校77.1%
文部科学省の調査は、前の年度に不登校に数えられた子のうち、この年度も不登校に数えられた子の割合を「不登校継続率」として出しています。令和6年度は小学校71.7%(前年度75.2%)、中学校77.1%(前年度80.7%)でした。前の年度に小学6年生だった子は中学校の側で数え、中学3年生だった子は卒業のため数に入っていません。文部科学省・調査の概要

令和元年度からの継続率は、小学校が71.0%、67.4%、74.0%、73.7%、75.2%、71.7%、中学校が78.9%、75.1%、79.9%、79.4%、80.7%、77.1%と動いています。令和6年度に不登校に数えられなくなった子は、小学校26,497人、中学校39,534人でした。この人数は、その子たちが毎日教室に通うようになったかどうかを示すものではありません。
学校の受け入れ方と先生の負担
文部科学省は2019年10月25日の通知で、「不登校児童生徒への支援は,「学校に登校する」という結果のみを目標にするのではなく,児童生徒が自らの進路を主体的に捉えて,社会的に自立することを目指す必要があること。」としています。登校してきた時については「保健室,相談室及び学校図書館等を活用しつつ,徐々に学校生活への適応を図っていけるような指導上の工夫が重要であること。」と書いています。通知に給食の時間だけの登校についての記述はありません。文部科学省・通知
東京都教育委員会のサイトにある学校の事例資料は、「生徒自身の関心のある給食時のみ登校を促すことで、週に数日は登校できるようになった。」と書いています。1人の生徒の事例で、給食の時間の登校の効果を調べたものではありません。東京都教育委員会のサイトの事例資料

先生の側については、舞鶴市立大浦小学校の校長が代表の研究は、別室登校について「別室登校は、個別支援による社会的自立に向けた教育的効果が評価される反面、教職員の負担感があるとの指摘もある。」とし、「令和3年度研究では、教職経験10年未満の若手と20年以上のベテラン教職員に別室登校指導の負担感が高いことがわかったが、さらに令和5年度の本研究では、管理職も負担感を強く感じていることがわかった。」と報告しています。別室登校全般を調べた研究で、給食の時間だけの登校を調べたものではありません。KAKEN
はてなブックマークのTogetterのページへのコメントには、保護者から見れば給食だけでも登校できるならよいが、先生から見れば教室に入らないなら人手が足りない、という声もありました。はてなブックマーク
取り上げる点
この出来事から、不登校の子の給食費の扱いの点を取り上げます
「給食費を払っているから」という言い分と、2026年4月からの国の支援
Togetter に載った投稿には、両方の側に給食費の話が出てきます。周りの子の負担を挙げる投稿は、給食費を払っているのだから食べること自体は構わないが、準備をしているのは同じ年の子だ、と書いています。受け入れる側の投稿は、給食費を払っているなら食べないともったいないので、食べに行けるなら行けばよい、と書いています。Togetter
文部科学省は、公立小学校の児童の給食の食材費について、国が地方自治体を支える取組を「令和8年(2026年)4月から開始します。」としています。対象は公立小学校で、義務教育学校の前期課程と特別支援学校の小学部も含みます。文部科学省・給食費

投票
投票今年度から国が公立小学校の給食費を支えています。長く学校に行けず給食を食べない子の家に、食べない分のお金を出せる仕組みはあると思う?
実際は文部科学省は2026年4月から、公立小学校の児童の給食の食材費を、国が自治体を通じて支える取組を始めました。市町村向けのQ&A(2026年7月23日 追記・修正)は、給食を食べない子への支援について、『やむを得ない事情の例』として『重度のアレルギー、不登校、宗教上の理由(ハラル)等』を挙げ、『喫食しない期間が1年間や学期間など長期にわたり、あらかじめ給食の停止に係る届出がある』場合などを例に、食材費に当たる額の金銭給付などをこの交付金で支えられるとしています。一方で『毎月数日欠席するなど、喫食しない期間が細切れとなるような場合は、年間合計日数が1か月を超えたとしても、恒常的に学校給食を喫食しない場合には該当しないため、本交付金における非喫食者支援の対象とはなりませんので御留意ください。』とし、『各市町村において、支援の対象となる非喫食者を限定することも可』としています。給食の時間だけ登校する子は、来た日には給食を食べているので、この『食べない子』の支援には当たりません。実際に出すか、誰を対象にするかは市町村ごとに違い、All About ニュースは、ある政令市が『年間94日以上出席しないと対象外』という運用をしていたという話を伝えています(2026年6月3日、Q&Aの7月の追記より前)。 文部科学省「学校給食費の抜本的な負担軽減:文部科学省」/文部科学省 総合教育政策局 健康教育・食育課「(市町村向け)「学校給食費の抜本的な負担軽減」に関する Q&A」(令和8年1月 16 日 作成、令和8年2月9日 追記・修正、令和8年7月23日 追記・修正)/大塚 玲子「「不登校はペナルティー?」給食費無償化の盲点、“食べられない子”への支援から外れる自治体も」All About ニュース 2026.06.03(報道)
国のQ&Aが示した、給食を食べない子への支援の条件
市町村向けのQ&A(2026年7月23日 追記・修正)は、給食を食べない子(非喫食者)への支援について、「やむを得ない事情の例」に「重度のアレルギー、不登校、宗教上の理由(ハラル)等」を挙げています。「恒常的の例」は「喫食しない期間が1年間や学期間など長期にわたり、あらかじめ給食の停止に係る届出がある」で、取りうる対応の例として食材費に当たる額の金銭給付や現物給付を挙げ、「各市町村において、支援の対象となる非喫食者を限定することも可」としています。文部科学省・Q&A

同じQ&Aは、給食を食べていない児童も、国の支援の計算では在籍児童として数えるよう求めています。一方、国の支援の額の計算では、生活保護の教育扶助や、要保護児童生徒援助費補助金の対象の児童は除くと、実施要領に書かれています。文部科学省・Q&A、文部科学省・実施要領
Q&Aは、毎月数日欠席するような細切れの場合は、年間の合計が1か月を超えても支援の対象にならないとしています。給食の時間だけ登校する子は、来た日には給食を食べているので、この給食を食べない子(非喫食者)への支援には当たりません。報道では、All About ニュースが2026年6月3日、ある政令市について「年間94日以上出席しないと対象外」という運用をしていたという話を伝えています。Q&Aの7月の追記より前の記事です。All About ニュース
まだ決まっていないこと
- 令和7年度の不登校の調査の結果。2026年11月8日時点で、文部科学省の調査のページには載っていません。出たら、数字と1つ目の問いの答えを差し替えます。
- 給食を食べない不登校の子の家に、実際に給付を出している市町村と、その条件。全国の一覧は、このページの出典にはありません。
- 公立中学校の給食費の扱い。国の今回の取組の対象は公立小学校です。
- 新しい調査や、自治体の給付の発表が出たら、ここに足します。
出典
不登校の数と継続率は文部科学省の調査、給食費の支援は文部科学省のページ・Q&A・実施要領の原文によります。人の声は朝日新聞の記事と、Togetter・はてなブックマークに載った投稿の要旨で、意見の割合を示すものではありません。
最後に確認した日:2026年11月8日(日本時間)。
出典
不登校の数・継続率は文部科学省の令和6年度の調査、給食費の支援は文部科学省のページ・Q&A・実施要領の原文によります。人の声は朝日新聞の記事と、Togetter・はてなブックマークに載った投稿の要旨で、意見の割合を示すものではありません。周りの子の側を取材した報道や調査は、このページの出典にはありません。
- 「給食だけの登校、批判しないで」 スクールカウンセラーの訴え:朝日新聞(朝日新聞(withnews、金沢ひかり)、2026年11月3日)
- 令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要(文部科学省、2025年10月29日) 一次資料
- 学校給食費の抜本的な負担軽減:文部科学省(文部科学省) 一次資料
- (市町村向け)「学校給食費の抜本的な負担軽減」に関するQ&A(文部科学省 総合教育政策局 健康教育・食育課、2026年7月23日) 一次資料
- 「不登校はペナルティー?」給食費無償化の盲点、“食べられない子”への支援から外れる自治体も(All About ニュース(大塚 玲子)、2026年6月3日)
- 「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」令和元年10月25日:文部科学省(文部科学省(元文科初第698号)、2019年10月25日) 一次資料
- 給食だけ登校する児童の背景を綴った朝日新聞の記事、リプライなどに様々な反応が集まるが、ある引用が壮絶だった「昼に学校行けば食べ物があるくらいの感覚」 - Togetter(Togetter 編集部、2026年11月7日)
- 「給食だけの登校、批判しないで」 スクールカウンセラーの訴え 行事、体育...部分登校、なんのため?(withnews by 朝日新聞) - Yahoo!ニュース(Yahoo!ニュース(withnews by 朝日新聞の転載)、2026年11月3日)
- 給食や校内別室利用を生かした登校支援について(東京都教育委員会のサイトに載った学校の事例資料(様式2、学校名なし)) 一次資料
- 別室登校指導に対する教職員の意識の解明(2)-負担感軽減に向けた支援体制の構築-(KAKEN(科学研究費助成事業データベース。研究代表者 中川靖彦)) 一次資料
- 給食費負担軽減交付金実施要領(文部科学省(令和8年3月24日 総合教育政策局長決定、令和8年5月29日 一部改正)、2026年5月29日) 一次資料