自転車の青切符、2026年4月の導入から半年で1万5919件(暫定値) 警察庁のまとめを共同通信などが報道(2026年11月5日)

最終更新 公開 ワダイジェイピー編集部

このページには広告・アフィリエイトリンクが含まれることがあります。

警察庁の自転車関連事故件数と全交通事故に占める構成比の年次推移。平成18年から令和7年まで。令和7年は6万7470件、23.5%。
自転車関連事故件数及び全交通事故に占める構成比の推移出典:警察庁ウェブサイト。自転車関連事故件数及び全交通事故に占める構成比の推移。画像全体を縮小して使用(ほかの加工なし)。公共データ利用規約(第1.0版)に準拠する利用条件による。2026年11月6日確認。

2026年11月6日時点の情報です。

年表

出来事を日付順に見る(4件)
  1. 警察庁が反則金の額などに関する意見募集の結果を公表。確認済み[9]
  2. 16歳以上の自転車運転者に交通反則通告制度を適用。確認済み[3]
  3. 警察庁が導入後1月間の運用状況を公表。確認済み[6]
  4. 共同通信などが、警察庁のまとめとして半年で1万5919件の交付(暫定値)を報道。報道[1][2]

2026年4月1日に始まった16歳以上の自転車への青切符(交通反則通告制度)は、半年で1万5919件(暫定値)が交付された。最も多いのは「ながら運転」の6904件。同じ期間の自転車が関わる事故は前年同期より3091件少ない3万1021件。いずれも警察庁のまとめとして共同通信などが2026年11月5日に報じた数字。 共同通信

半年の交付件数は報道による暫定値

共同通信は11月5日、警察庁のまとめとして半年の交付状況を報じました。テレビ朝日の同日報道は、集計が9月末までであるとしています。以下は警察庁のまとめ(共同通信などの報道、暫定値)です。制度の開始日や手続を説明する警察庁の公式資料とは、出典を分けています。共同通信、テレビ朝日

違反の種別 半年の交付件数
ながら運転 6904件
一時不停止 5559件
信号無視 1374件
踏切立ち入り 1155件
歩道通行 18件

共同通信によると、月別で最も多かったのは7月の3078件、1か月当たりの平均は2653件でした。この表は記事に載った種別を抜き出したもので、全種別の内訳ではありません。共同通信

同じ期間の事故は前年同期より3091件少ないと報道

共同通信は、同じ期間の自転車が関わる事故が3万1021件で、前年同期より3091件少なかったと報じています。同記事では、警察庁の担当者が「制度開始に伴う利用者の交通安全意識の向上も一因ではないか」と分析したとされています。事故の減少を青切符の効果と確定した発表ではありません。共同通信

一方、警察庁のポータルは、これまでの自転車関連事故を年間7万件前後で横ばいに推移してきたと説明しています。掲載図の2025年は6万7470件、全交通事故に占める割合は23.5%です。この年次の数字と、報道にある2026年の半年分とは集計期間が異なります。警察庁「事故・違反の発生状況」

警察庁の自転車関連事故件数と全交通事故に占める構成比の年次推移。平成18年から令和7年まで。令和7年は6万7470件、23.5%。
自転車関連事故件数と全交通事故に占める構成比の年次推移。2026年の半年分を表す図ではない出典:警察庁ウェブサイト「事故・違反の発生状況」。画像全体を縮小して使用(ほかの加工なし)。公共データ利用規約(第1.0版)に準拠する利用条件による。2026年11月6日確認

最初の1か月の告知と前年の検挙は別の項目

警察庁が5月14日に公表した導入後1月間の資料では、青切符による告知は2147件(暫定値)。その直後に、次の注記を置いています。警察庁・広報資料

※ 令和7年中の自転車の交通違反の検挙件数は月平均4,268件(今回から青切符対象となった違反種別に限った数値)

同じ資料は「指導警告票交付数は135,855件であり、増加」と記しています。半年の月平均2653件は報道による交付件数、前年の月平均4268件は対象種別を限定した検挙件数です。告知・検挙・指導警告は資料で別々に示された項目で、同じ数え方の件数として増減を比較していません。警察庁・広報資料、共同通信

なお、最初の1か月の資料にある通行区分違反63件は右側通行の件数です。半年の報道にある歩道通行18件とは、違反の内容も期間も異なります。

2025年の自転車の法令違反別検挙件数の円グラフ。指定場所一時不停止2万7331件45%、信号無視1万6733件28%、その他1万6099件27%。
導入前の2025年の検挙内訳。2026年の青切符の交付件数とは別の集計出典:警察庁ウェブサイト「事故・違反の発生状況」。画像全体を使用、加工なし。公共データ利用規約(第1.0版)に準拠する利用条件による。2026年11月6日確認

16歳以上が対象で、納付すると刑事手続へ移らない制度

警察庁によると、自転車への交通反則通告制度の適用は2026年4月1日からで、対象は16歳以上の運転者です。16歳未満の違反は、これまで多くの場合に行われてきた指導警告という扱いに変更はありません。警察庁「自転車の新しい制度」

反則金の例は、携帯電話使用等(保持)が1万2000円、信号無視が6000円、指定場所一時不停止等が5000円です。警察庁ルールブックの冊子46・41・42頁に額が載っています。携帯電話使用等でも、実際に交通の危険を生じさせた場合は刑事手続の対象です。警察庁ルールブック

青切符では、違反を認める場合、取締りを受けた翌日から原則7日以内に反則金を仮納付します。仮納付しなければ、指定日に交通反則通告センターで通告書などを受け取り、通告の翌日から10日以内に納付する手続があります。遠隔地などの場合は郵送となります。納付すれば起訴されず、有罪による前科もつきません。納付しない場合は刑事手続へ移ります。警察庁「自転車の新しい制度」

酒酔い運転や妨害運転などを扱う赤切符は刑事手続です。警察庁は、基本的には現場で指導警告を行い、歩行者や他の車両にとって危険性・迷惑性が高い悪質・危険な違反を検挙すると説明しています。警察庁「取締りについて」

検挙、青切符の交付、7日以内の反則金の仮納付、終了という流れ。仮納付しなかった場合は交通反則通告センターへの出頭を経て反則金を納付する図。
青切符の交付後に反則金を納める場合の流れ。納付しない場合は刑事手続へ移る出典:警察庁ウェブサイト「自転車の新しい制度」。画像全体を使用、加工なし。公共データ利用規約(第1.0版)に準拠する利用条件による。2026年11月6日確認

同じ日に始まった自動車の側方通過の規定

2026年4月1日には、自動車が自転車の右側を通過する際、十分な間隔がなければ間隔に応じた安全な速度で進む規定も施行されました。警察庁の目安は少なくとも1メートル程度。確保できない場合は時速20〜30キロメートル程度としています。自転車側にも、できる限り道路の左側に沿って進む義務があります。これらは青切符の交付件数とは別の交通ルールです。警察庁「よくある質問」

取り上げる点

この出来事から、自転車で歩道を走ることの点を取り上げます(自転車に乗る人に聞きます)

歩道を走る理由と、通行できる条件

ネオマーケティングは2026年6月5〜10日、全国の16歳以上で月1回以上自転車に乗る1000人にネット調査を実施しました。走る場所に歩道を選んだ人は56.8%。歩道を走る理由の最多は車道が危険だからという回答の70.2%でした。公表ページには設問文そのものや、この質問の複数回答の可否がなく、数字は掲載された項目と割合です。ネオマーケティング

自転車は車道の左側を通るのが原則ですが、警察庁FAQは普通自転車が歩道を通行できる場合を次のように示しています。警察庁FAQ

  • 歩道通行を認める標識や標示がある場合。
  • 運転者が13歳未満、70歳以上、または身体の不自由な人である場合。
  • 道路工事や連続した駐車車両などで、車道の左側を通るのが難しい場合。
  • 自動車の交通量が著しく多い、車道が狭いなど、通行すると事故の危険がある場合。

後の2つは、車道通行が危険な具体的状況を認識した場合の説明です。歩道では中央から車道寄りの部分を徐行し、歩行者の通行を妨げるときは一時停止する扱いです。単に歩道を通行した場合は原則として指導警告で、速度を出して歩行者を立ち止まらせた場合などは検挙の対象になります。警察庁FAQ、警察庁・意見募集結果の参考資料

制度の運用に寄せられた厳しさを求める理由と懸念

以下は歩道を走る人・走らない人を分けて聞いた理由ではなく、自転車の制度や交通安全策に寄せられた意見の要旨です。警察庁の意見募集は2025年4月25日〜5月24日で、5926件を受け、必要に応じ整理・要約して掲載しています。大垣市の調査は同年10月30日〜11月12日、市民モニター登録者403人中157人が回答。Q13で交通安全施策への意見を自由に聞いています。

出典 厳しさを求める・額を受け入れる理由 運用への懸念・整備を求める理由
警察庁・意見募集結果 設定された反則金の額は妥当だとする意見。 原動機付自転車と同額では負担が大きすぎるとする意見。
大垣市・Q13 傘を差す運転など、マナーに反する走り方への対応を厳しくしてほしいという意見。 厳しいルールで、住民が移動手段として自転車を使えなくなることへの懸念。
大垣市・Q13 ヘルメットの着用にも青切符を適用してほしいという意見。 ヘルメットの用意や罰則の理解に先立ち、道路整備とルールの周知を求める意見。
大垣市・Q13 複数台が横に並んで走ることなど、近隣への迷惑を訴える意見。 自転車が専用で通れる道路の増設を求める意見。

両側とも意見募集1点と市民モニター3点です。ヘルメットの項目は回答者の要望で、現在の青切符の対象を示す説明ではありません。いずれも導入前の資料で、全国の理由や賛否の割合を代表するものではありません。意見募集には、各理由に何件の回答があったかという内訳もありません。

投票

投票自転車に乗る時、歩道を走ることはある?

1人1票。押すと、ほかの人の割合が出ます(押す前は見えません)。

取り上げる点

この出来事から、青切符と事故の数の点を取り上げます

危険な違反が減るという予測と減らないという予測

紀尾井町戦略研究所は、導入から約1か月後の2026年5月12日、全国18歳以上の1000人を対象にネット調査を実施しました。Yahoo!クラウドソーシングを利用し、属性などを指定せず回答を集めた調査です。Q15は制度導入などを受け、歩行者や他の車両にとって危険性・迷惑性の高い違反行為が減ると思うかを聞いています。KSI・調査結果と設問

減ると思う人は44.2%、減るとは思わない人は36.3%、わからない人は19.5%でした。これは制度への賛否でも、事故の減少を直接尋ねた結果でもありません。掲載されたこの設問の集計には、それぞれの予測を選んだ理由の自由回答はありません。KSI・調査結果

上で挙げた警察庁担当者の分析は、事故の減少に交通安全意識の向上も関わったのではないか、という報道中の説明です。一方のKSI調査は違反行為についての予測で、事故件数の因果関係を測った調査ではありません。

投票

投票青切符が続くと、自転車が関わる事故は減っていくと思う?

1人1票。押すと、ほかの人の割合が出ます(押す前は見えません)。

まだ確認できていないこと

11月6日に確認した警察庁の報道発表一覧と自転車ポータルでは、半年分の交付状況をまとめた公表資料は見つかっていません。半年の数字は報道として掲載しています。2026年1年分の自転車関連事故の数字と、その年間統計の公表日は未確認です。警察庁・報道発表資料、自転車ポータル

出典

半年の状況は共同通信とテレビ朝日の報道、制度と交通ルールは警察庁の公式資料によります。意見の要旨は警察庁の意見募集結果と大垣市の調査、利用状況と予測の割合は民間のネット調査です。各段落のリンクと出典一覧に確認した資料を示しています。

最後に確認した日:2026年11月6日(日本時間)。

出典

半年分の数値は報道による暫定値。理由の資料は導入前の意見募集と1市の市民モニター調査。全国の意見の分布を示すものではありません。

  1. 自転車青切符、1万5千件 導入半年、「ながら」最多(共同通信(Yahoo!ニュース掲載)、2026年11月5日)
  2. 自転車「青切符」“ながらスマホ”最多 導入半年で交付は1万5000件(テレビ朝日(ANN)、2026年11月5日)
  3. 自転車の新しい制度(警察庁) 一次資料
  4. 取締りについて(警察庁) 一次資料
  5. よくある質問(警察庁) 一次資料
  6. 自転車に対する交通反則通告制度導入後1月間の運用状況について(警察庁交通局交通企画課、2026年5月14日) 一次資料
  7. 事故・違反の発生状況(警察庁) 一次資料
  8. 自転車を安全・安心に利用するために ー自転車への交通反則通告制度(青切符)の導入ー 【自転車ルールブック】(警察庁交通局、2025年9月) 一次資料
  9. 「道路交通法施行令の一部を改正する政令案」等に対する意見の募集結果について(警察庁(出雲市掲載)、2025年6月) 一次資料
  10. 大垣市市民モニター調査結果(大垣市) 一次資料
  11. 自転車の交通ルール改正に伴う意識調査(ネオマーケティング、2026年8月21日) 一次資料
  12. 自転車違反に青切符導入で「生活に影響ある」59%「ない」34%(紀尾井町戦略研究所、2026年5月22日) 一次資料
  13. 自転車違反に青切符導入で「生活に影響ある」59%「ない」34%(紀尾井町戦略研究所、2026年5月22日) 一次資料

間違いを見つけたらお問い合わせから教えてください。