『uploader.jp』が11月25日で終了。何が消える? 利用者と作者がやることを整理

書類のファイルが並んだ置き場と上向きの矢印の図。右端のファイルは点線で描かれている。「uploader.jp」「11/25に全削除」の文字 ニュース
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このワダイ、3行で

  • ファイル置き場サービス『uploader.jp』が2026年11月25日(水)で終わり、同日の23時59分に、アップロードされたファイルを含むすべてのデータが削除されると、公式が10月23日に発表しました。
  • 公式が書いている終了の理由は「昨今の利用状況の変化や諸般の事情」だけで、移転先やデータの取り出し方の案内は、2026年10月26日時点で見当たりません。
  • 海外ゲームの日本語化やMod(ゲームを改造するデータ)、フリーゲームの素材の置き場にもなっていたと報じられていて、『ジオシティーズ』や『Flash』のように「置き場ごと消える」型の出来事として、昔の例と並べて整理します。

『uploader.jp』は、ファイルを預けて、ほかの人にダウンロードしてもらうための無料のサービスです。ネットでは「うpろだ」と呼ばれることもあります。その『uploader.jp』が2026年11月25日(水)にサービスを終え、同じ日の23時59分に、預けられていたファイルを含む全データを削除すると発表しました。

「アップローダー」とは、写真やゲームのデータ、ソフトなどのファイルを置いて、リンクを知っている人に配るための場所のことです。USBメモリを、ネットの上に置いたようなものだと考えると分かりやすいでしょう。置き場が閉じれば、置いてあったファイルも、そこへ貼られたリンクも使えなくなります。

このページでは、2026年10月26日時点で公式に書かれていること、「歴史が消える」と言われる理由、使っていた人や作者がやること、昔の似た出来事を順番に整理します。

『uploader.jp』の終了、公式は何を発表した?

2026年10月23日に公式が終了を告知し、10月24日にGameBusiness.jpが報道、11月25日(水)にサービス終了、同日23時59分にアップロードされたファイルを含むすべてのデータを削除する流れを縦に並べた図。公式の告知に書かれていないこととして、終了の詳しい理由、移転先、データの取り出し方を添えている
『uploader.jp』終了までの流れ(編集部の図。公式の告知をもとにしています)

公式サイトのトップにも、終了の日付が載っています。さらに、公式のサンプルアップローダーに載った長めの告知では、「アップロードされたファイルを含む、すべてのデータについては、11月25日(水) 23:59を持って削除させていただきます」と書かれています(2026年10月23日掲載)。告知に出てくるサイトの名前は、『uploader.jp』と『getuploader.com』の2つです。

押さえておきたいのは、公式が書いていないことです。終了の理由は「昨今の利用状況の変化や諸般の事情」とだけあり、中身は説明されていません。移転先、データの引き取り方、バックアップの手順、終了後に復元できるかどうかも、公式の告知には書かれていません。このページでも、理由を推測して書くことはしません。

『uploader.jp』とは? 「約20年」と言われるのはなぜ

公式サイトの説明によると、『uploader.jp』は無料のアップローダーレンタルサービスです。1つのアカウントで、最大10個のアップローダー(ファイルの置き場)を借りられます。ダウンロードされた数が分かること、閲覧パスワードを付けられること、「無料で長期間保存」できることが、特徴として書かれています。

「約20年」という言い方の元は、公式サイトの下にあるコピーライト表記が「2006-2026」になっていることです。サービスの開始年を書いた文章は、公式サイトに見つかっていません。ですから「2006年から」は、表記から読み取れる範囲の話で、開始年がそう決まったという意味ではありません。GameBusiness.jp(10月24日)も「公式サイトのコピーライト表記からすると2006年から存在している」と、同じ見方で書いています。

どんなファイルが置かれていたと報じられている?

GameBusiness.jpは、パソコンゲームの有志による日本語化やMod(ゲームを改造して機能や見た目を足すデータ)の置き場として、約20年にわたって使われてきたと報じています。記事が挙げている例は次のとおりです。ここは記者の整理で、作者の公式な告知で裏を取れた例は、確認できていません。

  • 海外PCゲームの日本語化やMod:『Oblivion』『Fallout 3』『Fallout: New Vegas』『Skyrim』『バルダーズゲート』『S.T.A.L.K.E.R.』『Mount & Blade』、近年は『RimWorld』『Minecraft』など
  • 国産のフリーゲームや同人作品:『Elona』の関連ファイル、『CardWirth』の有志シナリオや素材、『WOLF RPGエディター』『RPGツクール』のゲームや素材、『Simutrans』のアドオンなど
  • 創作ツールの素材:『MikuMikuDance』(MMD。3Dの人物を動かして動画を作るソフト)のモデルやアクセサリー、『AviUtl』(動画編集ソフト)の関連ファイル
  • 成人向けを含む、Mod文化のあるタイトル

報道には、ほかの媒体のものは見つかっていません。この節の内容は、GameBusiness.jp 1本の報道だと思って読んでください。

なぜ「歴史が消える」と言われる?

GameBusiness.jpの見出しは「20年の『歴史』が消える」です。その理由として記事は、『Steamワークショップ』や『Nexus Mods』のような、Modをまとめて配る海外のサービスが日本で広く使われる前から、国内のコミュニティのWikiや掲示板と組み合わせて、専用のアップローダーがたくさん動いていたことを挙げています。更新が止まって連絡のつかない作者のファイルや、10年以上前に作られた攻略・日本語化Wikiからリンクされているファイルは、入手が難しくなりそうだ、というのが記者の見立てです。つまり、作者がもう手を入れられないファイルほど、置き場と一緒に消えやすい、という話です。

もうひとつ、公式が最初から書いていたことも並べておきます。『uploader.jp』の利用規約には、このサービスは「一時的なインターネット上へのファイルの保存もしくは公開を可能とするもの」で「永続的なファイルへのアクセスを保証するものではありません」、「予告無しにサービスを停止もしくは廃止する可能性があります」、バックアップは「各自の責任において」行うこと、と書かれています。一方で、トップページには「無料で長期間保存」とあります。

規約の側から見れば、置き場はずっと続くと約束されていたわけではありません。使う側から見れば、コピーライト表記どおりなら20年ほど使えてきた場所です。Xには、長く頼りにしていたことがうかがえる声もありました。どちらかが悪いという話ではなく、「ずっと使えた」ことと「ずっと使えると約束されていた」ことは別だった、ということです。

使っていた人・作者はいつまでに何をすればいい?

期限は、2026年11月25日(水)の23時59分です。公式は、バックアップや移転の方法を案内していません。GameBusiness.jpも、必要なファイルや自分が管理するデータがある人は、終了までにバックアップや移転を済ませる必要がありそうだ、と書いています。ここでは、公式の文言と報道に沿って、できることだけを整理します。

  1. 自分で上げたファイルがある人は、自分で保存しておきます。利用規約が「バックアップは各自の責任」としているとおり、手元の控えが頼りになります。
  2. 使っている素材やModがある人は、その作者の告知を確認します。作者が別の場所での配布を案内しているかどうかは、作者や、その作品のWikiの発表を見るのが確実です。
  3. 期限の前に、リンクが切れても困らないか見直します。自分のサイトや動画の説明欄などに『uploader.jp』のリンクを貼っているなら、終了後は開けなくなります。

公式のサンプルアップローダーは、アクセスが急増してつながりにくくなっているとして、過剰な機械的アクセスを控えるよう呼びかけています(2026年10月26日時点)。

移転先については、公式が何も示していないので、このページからもどこかのサービスをすすめることはしません。作者が案内している場所があれば、それは作者の告知で確かめてください。

保存と、ほかの人への再配布は別です

なくなる前に残したい、という気持ちは自然なものです。ただ、自分用に手元へ保存することと、ほかの人のファイルを別の場所に上げ直して配ることは、別の話です。GameBusiness.jpも、ミラー(そっくり同じものを別の場所に置くこと)や転載に制限をかけているファイルが多い、と書いています。作者の許可がないまま再アップロードすると、著作権やライセンスの問題になるおそれがあります。

日本語化パッチのようなファン翻訳が、権利の面でどう考えられているかは、『鉄拳6』非公式PC版から整理する、海賊版とファン翻訳の歴史と日本の法律で整理しています。そちらは、ゲーム本体を無断で配る海賊版と、ファンが有志で作る翻訳の違いを扱ったページです。今回のように「置き場が閉じる」話は、海賊版とは別の問題なので、混ぜずに読んでください。

昔にもあった、「置き場ごと消える」出来事

Megaupload(2012年1月19日、運営者らが起訴され閉鎖)、Yahoo!ジオシティーズ(2018年10月1日告知、2020年3月31日全データ削除、約1年半、FTPで取り出せた)、Adobe Flash Player(2020年12月31日サポート終了、2021年1月12日実行をブロック)、uploader.jp(2026年10月23日告知、11月25日23時59分全データ削除、約1か月、取り出し方の案内は公式にない)を並べ、告知から全データ削除までの長さを同じ縮尺の帯で比べた図
置き場ごと消えた出来事の比較(編集部の図。日付は下の表の出典のとおり)

作った物が、置いてある場所ごとなくなる出来事は、これが初めてではありません。年は、それぞれの出典に書かれているとおりです。

時期 出来事 消え方の特徴
2012年1月19日 ファイル共有サイト『Megaupload』が、米司法省に運営者らを起訴され、閉鎖された 閉鎖の理由は著作権侵害などでの起訴(米司法省の主張)。運営者が自分で終わりを決めた例ではない
2019年3月31日(表示終了)/2020年3月31日(全データ削除) 『Yahoo!ジオシティーズ』(日本)。告知は2018年10月1日 理由は採算やシステム維持の難しさ。告知から全削除まで約1年半。FTP(ファイルを送受信する仕組み)でのデータ取得は2020年3月31日まで
2020年12月31日(サポート終了) 『Adobe Flash Player』。更新が止まり、2021年1月12日には実行がブロックされた 置き場ではなく再生ソフトのため、作品が置いてあっても動かせなくなった
2026年11月25日 『uploader.jp』 理由は「利用状況の変化や諸般の事情」。告知(10月23日)から約1か月で全データ削除。取り出し方の案内は公式にない

『ジオシティーズ』と並べると、違いが見えます。『ジオシティーズ』は、告知から全削除まで約1年半あり、データを取り出す方法(FTP)も用意されていました。『uploader.jp』は、告知から削除まで約1か月です。ただ、この短さを良い悪いと言うことはできません。公式が理由を書いていないからです。

『Megaupload』は、運営者に対する起訴で閉鎖されたので、運営者が自分で終了を決めた今回とは理由がまるで違います。それでも、預けていた人から見れば「置いたものに、ある日さわれなくなる」という点が重なります。『Flash』は置き場ではありませんが、作品が置いてあっても動かせなくなった点で、似た出来事として並べました。

『ジオシティーズ』や『Flash』が、なぜ見られなくなったのかは、別のページ(『ジオシティーズ』や『Flash』はなぜ見られなくなった? ネットは一生残るのかを整理)で詳しく扱います。

Xでは、どんな声があった?

終了の発表のあと、Xではいくつもの声が出ました。一般の人の投稿なので、名前は出さず、内容だけを書きます。

惜しむ声

作者の消息が分からない古いフリーゲームの、かなりの数が消えてしまう、相当な歴史が失われる、と書いた投稿がありました。20世紀末以降は、記録がほとんど残らない空白の時代になるかもしれないと言われてきたが、その前例がうぷろだの終了になるとは、と書いた投稿もあります。『Skyrim』の日本語化やMODの翻訳でお世話になった、とお礼を書いた投稿や、『VOICEROID』(読み上げソフトの声で作る動画)の立ち絵素材が消えることを心配し、どこかでアーカイブできないのか、と書いた投稿もありました。

次の置き場を探す声

ゲームのModの避難先はどこか、今後のMod配布はどうなるのか、とこれからの配布先を気にする投稿も出ています。別の投稿も同じ心配です。具体的なサービス名もあがっていましたが、このページではすすめません。

影響は小さいという受け止め

一方で、古いMODを置いているだけだから、停止しても困らない、と書いた投稿もありました。受け止め方は、人によって違うようです。

ここで挙げたのは、2026年10月23〜24日の少数の投稿です。Xの声全体の割合を表すものではありません。

まだ分かっていないこと

  • サービスの正確な開始年。公式のコピーライト表記は2006年からですが、開始年を書いた文章は公式にありません
  • 公式のデータ取得や、一括ダウンロードの機能があるかどうか
  • 『ux.getuploader.com』も終了に含まれるのか。GameBusiness.jpは3つのサイトを併記していますが、公式の告知に書かれているのは『uploader.jp』と『getuploader.com』の2つです
  • 報じられた作品の置き場が、作者の公式な移転先に移されるのか。作者側の移転告知は、現時点で直接見つけられていません
  • GameBusiness.jpが挙げた各作品の配布の実態(記者の整理にとどまります)

公式の続報や、作者の移転の告知が出れば、このページに書き足します。

関連ワダイ

『ジオシティーズ』や『Flash』が見られなくなった経緯と、「ネットに置いたものは一生残るのか」という問いは、『ジオシティーズ』や『Flash』はなぜ見られなくなった? ネットは一生残るのかを整理したページで扱っています。 『uploader.jp』は、その問いの、いま起きている例にあたります。

日本語化パッチなどのファン翻訳と権利の関係は、海賊版とファン翻訳の歴史と日本の法律のページにまとめています。「保存」と「再配布」を分けて考えるときの手がかりになります。

主な出典

公式

報道

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