2026年2月、Xで突如として「伊藤奈美子」という謎のワードがタイムラインを席巻しました。一見すると誰かの名前のようですが、実はこれ、星野源にまつわる壮大な大喜利ネタだったのです。
元となったポストは、執筆時点で約229万表示・約4,100いいね・約680ブックマークを超える大バズを見せ、リプライ欄は「知らないおばさん」「知らないおじさん」の名前で埋め尽くされる事態に。いったいどういうことなのか、詳しく解説していきます。

元ネタ解説 ── 星野源の「自作ルール」とは
バズの発端となったのは、Xユーザー@_Xx_0o_o0_xX_さんの以下のポストです。
【デビュー当時に自分で作った「歌の冒頭には必ず知らないおばさんの名前を入れなければならない」というルールに、売れた今でも囚われている星野源】
伊藤奈美子
もちろんこれは実際の星野源のルールではありません。Xで定番の「架空の設定を作って大喜利する」タイプのミーム・ジョークポストです。「伊藤奈美子」という名前自体も架空のもので、星野源の楽曲に実在する人名ではありません。
しかし、この「ありそうでなさそうな設定」の絶妙さが多くのユーザーの笑いのツボを刺激し、一気にバズへと発展しました。
リプ欄が大喜利会場に ── 「知らないおばさん」の名前が続々
このポストの真骨頂は、リプライ欄で繰り広げられた大喜利にあります。ユーザーたちが「星野源が歌の冒頭に入れたであろう知らない人の名前」を次々と投稿し、まるで架空のディスコグラフィーが完成していくような展開になりました。
しかもよく見ると、これらの名前はデタラメではなく、星野源の実際の楽曲の歌い出しを「空耳」的に人名に変換したものになっています。リプ欄に登場した「知らない人」の名前と、元ネタと思われる楽曲を表にまとめました。
| 名前 | 分類 | 元ネタ曲 | 歌詞冒頭 |
|---|---|---|---|
| 伊藤奈美子 | 知らないおばさん | 「恋」 | ♪ 営みの、街が暮れたら色めき… →「いとなみの」≒「いとう なみこ」 |
| 町田呉忠 | 知らないおじさん | 「恋」(続き) | ♪ 営みの、街が暮れたら色めき… →「まちがくれたら」≒「まちだ ごちゅう」 |
| 井上紀伊 | 知らない女の子 | 「恋」(続き) | ♪ 営みの、街が暮れたら色めき… →「いろめき」≒「いのうえ きい」 |
| 羽瀬晶 | 知らないおじさん | 「SUN」? | ♪ はぜる光、目を覚ませ… →「はぜる」≒「はせ あきら」 |
| 鳩村香奈 | 知らない女の子 | 「光の跡」? | ♪ 人はやがて… →「ひとはやがて」≒「はとむら かな」 |
| 須藤仁美 | 知らないおばさん | 「ドラえもん」? | ♪ 少しだけ… →「すこしだけ」≒「すとう ひとみ」 |
| 小野紅蓮 | 知らない男の子(キラキラネーム) | 「Pop Virus」? | ♪ 音の中で… →「おとのなかで」≒「おの ぐれん」 |
「小野紅蓮(キラキラネーム)」のくだりで笑いが加速したユーザーも多く、「紅蓮だけ明らかにキラキラで草」「時代を反映してる」といった反応も見られました。
なお、元ネタ楽曲の対応はあくまで推測です。投稿者が意図した楽曲と異なる可能性もありますが、こうした「空耳→人名変換」の発想力こそが、このネタの面白さの本質と言えるでしょう。
なぜここまでバズったのか ── 3つの要因
1. 「プロデューサータグ」的な解釈との親和性
リプライの中には「プロデューサータグ的なね」という反応もありました。ヒップホップやR&Bの楽曲では、プロデューサーが自分の名前やキャッチフレーズを曲の冒頭に入れる「プロデューサータグ」という文化があります(例:DJ Khaledの「We the best music!」など)。
星野源が「知らないおばさんの名前」をプロデューサータグのように毎曲入れているという設定が、音楽ファンの間で「ありえないけど面白い」と受けたわけです。
2. 実際の歌詞との絶妙な距離感
リプ欄では「イントロの『営みの街が暮れたら色めき』」という、星野源の実際の歌詞に言及するコメントも見られました。星野源の楽曲は冒頭から印象的なフレーズが多いため、「ここに知らないおばさんの名前が入る」という想像が妙にリアルに感じられるのも、バズの一因でしょう。
つまり、完全にデタラメではなく、微妙に「ありそう」な絶妙なラインを突いているのがこのネタの強さです。
3. 参加型の大喜利構造
「知らないおばさんの名前を考える」というお題は、誰でも参加できるハードルの低さがあります。特別な知識は不要で、「それっぽい名前」を考えるだけで大喜利に加われます。この参加のしやすさが、リプ欄の盛り上がりと拡散を生みました。
星野源の楽曲をもっと楽しむなら
今回のネタの元になった「恋」「Pop Virus」「SUN」「ドラえもん」などの楽曲は、いずれも星野源の代表作です。大喜利を見て「元の歌詞が気になる!」と思った方は、ぜひ原曲を聴いてみてください。空耳の答え合わせをしながら聴くと、いつもと違った楽しみ方ができるかもしれません。
まとめ
Xで約229万表示を記録した「伊藤奈美子」バズは、星野源という国民的アーティストを題材にした架空ルール大喜利でした。実際の歌詞やプロデューサータグ文化との絶妙な距離感、誰でも参加できる大喜利のフォーマット、そして「小野紅蓮(キラキラネーム)」のような予想外の展開が重なり、大きなバズへとつながりました。
星野源本人がこのネタを見たらどう思うのか──ファンとしてはちょっと気になるところです。次の新曲の冒頭に「知らないおばさんの名前」が入っていたら、それはそれで伝説になるでしょう。



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