VTuberグループ「ぶいすぽっ!」を運営するBrave group株式会社が、所属タレントの性的なイラストを無断で制作・販売していた人物との間で損害賠償1,000万円の示談が成立したことを発表しました。
VTuber業界では誹謗中傷や権利侵害への法的対応が年々強化されていますが、性的イラストの販売に対して具体的な賠償金額が公表されるのは異例です。この記事では、今回の示談の詳細と、VTuber業界全体の権利保護の動きを整理します。
示談の経緯──1,000万円請求、400万円で合意
Brave groupの発表およびITmedia NEWSの報道(2026年2月16日)によると、事案の経緯は以下の通りです。
- 問題行為:ぶいすぽっ!所属タレントの性的なイラスト(二次創作)を無断で制作し、有償で販売していた
- 請求額:損害賠償1,000万円
- 示談成立額:400万円(分割払い)
- その他の条件:該当イラストの完全削除、今後の制作・販売の禁止
Brave groupは「所属タレントの権利と安全を守るため、今後も厳正に対処する」とコメントしています。
Brave groupの「誹謗中傷対策委員会」とは
Brave groupは2024年に「誹謗中傷対策委員会」を社内に設置しており、今回の示談もその活動の一環です。同委員会は以下のような活動を行っています。
- SNS上の誹謗中傷・権利侵害の定期的なモニタリング
- 悪質なケースに対する発信者情報開示請求
- 法的措置の実行(民事・刑事の両面)
- タレントのメンタルケア体制の整備
今回の性的イラスト販売に対する示談は、「誹謗中傷」だけでなく「権利侵害」にも積極的に対応する姿勢を示したものとして注目されています。
VTuber業界全体で強まる法的対応の動き
VTuberの権利保護に動いているのはBrave groupだけではありません。業界全体で同様の動きが加速しています。
- カバー株式会社(ホロライブ):誹謗中傷に対する法的措置を定期的に公表。2025年には複数件の示談成立を報告しています
- ANYCOLOR株式会社(にじさんじ):「誹謗中傷等についてのお知らせ」を定期的に発表し、開示請求や訴訟の進捗を公開しています
- 業界団体の動き:VTuber関連企業が連携した権利保護のガイドライン策定も議論されています
かつては「ネット上のトラブルは泣き寝入り」が当たり前でしたが、VTuber業界では企業がタレントを守るために法的手段を積極的に取る時代になっています。
ファンアートと権利侵害の境界線はどこか
今回の件で改めて議論になっているのが、「二次創作はどこまで許されるのか」という問題です。
多くのVTuber事務所は二次創作ガイドラインを公開しており、ファンアート自体は歓迎する姿勢を示しています。しかし、以下のようなケースは明確にNGとされています。
- 性的な描写を含むイラストの有償販売(今回のケース)
- 公式グッズと誤認されるような商品の制作・販売
- タレントの名誉を傷つける内容の制作・拡散
- AIを利用した無断の画像生成・販売
「推し活」の一環として二次創作を楽しむこと自体は問題ありませんが、「有償販売」「性的コンテンツ」「商業利用」のラインを超えると法的リスクが発生します。ファンとして応援する気持ちと、タレントの権利を尊重する意識の両立が求められています。
まとめ
ぶいすぽっ!運営のBrave groupが性的イラスト販売者と1,000万円(示談額400万円)で合意に至った今回の件は、VTuber業界の権利保護が新たなフェーズに入ったことを象徴する出来事です。
誹謗中傷だけでなく、無断の性的コンテンツ制作・販売にも厳正に対処する姿勢は、タレントが安心して活動できる環境づくりにつながります。ファンとしては、推しを応援する気持ちを大切にしつつ、各事務所のガイドラインを確認し、健全な形で推し活を楽しみたいところです。
関連リンク
- ぶいすぽっ!公式サイト:https://vspo.jp/
- Brave group 公式サイト:https://bravegroup.co.jp/



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