プルデンシャル生命「31億円・107人」不正の構造――フルコミ営業が生んだ34年間の闇

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プルデンシャル生命保険が2026年1月、社員・元社員107人が約34年間にわたり顧客から不正に金銭を受領していたと発表しました。被害額は約31億4,000万円、被害者数は498人超に上ります。2月1日には間原寛社長兼CEOが引責辞任。金融庁も立入検査を行うなど、異例の事態となっています。

「34年間・107人・31億円」事件の全容

プルデンシャルの発表によると、不正行為は1991年から2025年の約34年間にわたって行われていました。手口は主に以下の3パターンです。

  • 架空の投資話:「プルデンシャル社員しか買えない株がある。元本保証で必ず利益が出る」などと虚偽の話を持ちかけ、現金を着服
  • 金銭の借り入れと不返済:長期的な信頼関係(ライフプランナーとしての関係)を悪用して金銭を借り、返済しない
  • 架空のキックバック受領:実際には存在しないキックバックを名目に金銭を受け取る

プルデンシャル生命は1月16日の公表後、「お客さま補償委員会」を設置。2月4日には新規販売を90日間自主停止すると発表し、2月9日以降は金融庁による報告徴求命令も発出されています。

「7億円詐欺」の元社員逮捕も別途発覚

さらに2月9日、元社員・菊池啓太郎容疑者(当時30歳)が警視庁特捜に逮捕されました。菊池容疑者はプルデンシャル在職中に全国ナンバーワン支社「品川第一」に所属。退職後に特殊詐欺グループの「かけ子」リーダーに転落し、副業求人サイトに応募した男女計約450人からビットコインで約7億5,000万円を詐取したとされます。

週刊文春はこの人物が在職中にデート商法も行っていたと報じており、プルデンシャルで培った「営業ノウハウ(話術・人心掌握)」が詐欺に転用されたとの指摘もあります。

なぜ起きたのか――フルコミ営業の構造的問題

複数のメディアが指摘するのが、プルデンシャル特有のフルコミッション(完全歩合制)に近い報酬体系です。契約が取れなければ収入はゼロに近くなるため、「短期で大金を稼ぐ」という文化が醸成されやすいと言われています。

また、ライフプランナーの裁量が非常に広く、顧客との金銭のやり取りを本社が把握できない構造も問題視されています。「営業力神話」「数字さえ作れば許される」という風土が、34年間にわたって不正を見逃し続けた土壌になったと分析されています。

今後の焦点は金融庁の行政処分

金融庁は現在、立入検査を経て行政処分を検討していると伝えられています。保険業界全体に与えた衝撃は大きく、生命保険協会長も「極めて深刻」とコメントしています。

プルデンシャルは今後、ガバナンスの抜本的見直しとともに、被害者への補償対応を急ぐことになります。同社のライフプランナーとの契約を持っている方は、直近の金銭のやり取りや契約内容を今一度確認しておくことをお勧めします。

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