「PayPay使ってるけど、三井住友のカードも持ってる」——そんな人にとって、見逃せないニュースが出ました。
三井住友フィナンシャルグループが提供する銀行アプリ「Olive(オリーブ)」が、国内最大のQRコード決済「PayPay」と本格連携することになりました。これが金融業界で「三井住友の独り勝ち」と言われています。
「Olive×PayPay」で何ができるようになるのか
今回の連携でできるようになる主なことはこうです。
- Oliveアプリ上でPayPay残高を確認・管理できる
- 三井住友銀行口座からPayPayへのチャージが簡単に
- PayPay残高から三井住友口座への出金手数料が無料に
- 「Vポイント」と「PayPayポイント」が相互交換できる
要するに「銀行口座・クレジットカード・QRコード決済」を1つのアプリで完結させる、という構図です。
なぜ「三菱UFJとみずほを周回遅れ」なのか
そもそもOliveとは、2023年にサービス開始した三井住友の統合金融アプリです。銀行口座・クレジットカード・証券・保険などをワンストップで管理できる仕組みで、すでに600万口座以上を獲得しています。
ここにPayPayが合流する意味は大きい。PayPayの登録ユーザーは約6,700万人。日本のスマートフォンユーザーの大半がすでに使っている決済サービスです。
三菱UFJは「Jスコア」「MUFGコイン」など独自経済圏への道を歩んできましたが、どれも大きな普及には至っていません。みずほも同様に独自路線が続き、QRコード決済の覇者とは距離がある状況です。
三井住友はPayPayの親会社ソフトバンクとの提携に踏み切り、他の大手銀行では実現していない「6,700万人のPayPayユーザーとの接続」を手に入れました。
「日本人の財布を支配する」とはどういう意味か
金融の世界では「顧客の給与口座を持つ銀行が最強」と言われます。給与振込→日常の支払い→貯蓄→投資と、すべてのお金の流れを一つの金融機関で抑えると、乗り換えが非常に難しくなるからです。
Oliveが狙っているのはまさにここです。銀行口座を起点に、クレジットカード(三井住友カード)・QRコード決済(PayPay)・投資(SBI証券)・保険をすべてアプリ内で管理させる——そうなれば他の銀行に移るメリットがほぼなくなります。
しかも使えば使うほど「Vポイント」がたまり、そのポイントがPayPayポイントとも交換できる。ポイント経済圏まで統合してくるところが、なかなかやり手です。
ユーザー目線での「実際のところ」
とはいえ「便利になるのはわかったけど、今すぐ三井住友に乗り換える必要ある?」という声もあるでしょう。
正直なところ、既存のPayPayユーザーが今すぐ恩恵を受けるのは「出金手数料無料」と「ポイント交換」の2点くらいです。それだけのために銀行を変えるかどうかは個人次第。
ただし、これから銀行口座を開設する人や、すでに三井住友カードを持っている人にとっては「Oliveに一本化する理由」がかなり強くなったのは確かです。
キャッシュレス覇権争い、次の一手は
クレジットカードで言えばメガバンク系の三菱UFJニコスやUFJカードも競争相手ですが、今回のような異業種・巨大プラットフォームとの連携という動きは見られません。
一方でPayPay側も、三井住友との連携で「リアルなお金(銀行口座)との接続」を強化できる。これまでPayPayは「スマホ決済」の印象が強かったですが、口座連携が深まれば「本物の金融サービス」に近づきます。
「どこで給料をもらい、どこで払い、どこで貯めるか」——スマートフォン1台でその全部を抑えようとする競争が、静かに加速しています。
関連リンク
- 日本経済新聞「三井住友FGとソフトバンクが提携、OliveとPayPay接続」(有料記事):https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB029H60S5A500C2000000/



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